2019年2月24日(日)

  • コースメンテナンス

コース改造に関する方針と改造ホール説明

当倶楽部は2020年に開場30周年を迎えさせて頂きますが、これも偏に会員の皆様のご指導とご鞭撻の賜物であります。心より感謝申し上げます。30年を迎える中で、コースレイアウトにつきましては、良いところは残しつつ、課題が認められるところは改修すべき時期に差し掛かっているものと考えております。つきましては、今年度に改造を実施し、このたびは、その計画についてご説明させて頂きます。これからもチャンピオンシップコースの名に恥じないコンディション作りに取り組んで参ります。作業中はご迷惑をお掛け致しますが、ご理解とご協力の程、お願い申し上げます。

 

1.概要

コースの改造方針につきましては、

(1)コースの戦略性 

(2)メモラビリティ(記憶性)

(3)日照と通風

を向上させることを第一義に考えています。

また、日本女子オープンをホストするにあたりギャラリーの視認性を考慮することは、開催クラブとしての最低限の役割と考えております。

 

2.デザイン

ザ・クラシックGCらしさを維持しつつ、プレーしていて楽しめるコース、また記憶に残るコースへの進化を目指します。そこで、デザイナー兼シェイパー(コースの細部を現場で作り上げる職人)にベンジャミン・ウォーレン氏を招聘し、コースの改造に着手しております。ウォーレン氏は、スコットランドの名門コースNorth Berwick出身で、ギル・ハンス氏やカイ・ゴルビー氏ら世界トップクラスのデザイナーのチームの一員として、世界各国における造成・改造の豊富な経験を有しています。

 

〈ウォーレン氏が造成・改造に携わった事例〉

  レセルバ・ディ・マラペンティ(リオ五輪)

  狭 山GC(日本OP2016)

  我孫子GC(日本女子OP2017)

 

3.改造ホールの解説

■KING

#1 ティーイングエリアの芝の保護(擦り切れ防止)、ギャラリーの視認性向上幅のため、拡幅。

#3 第一打の距離により第二打の有利・不利を明確にするため、G左バンカー(マウンド)新設。

#4 従来は、グリーン奥の傾斜が強いためカップを切る場所が限定され、また四角い形状にも課題が認められたため、

奥の傾斜を緩和し、左手前は池方向に拡張し緩やかな二段グリーン化。低木についてはギャラリーの視認性向上のため伐採。

#5 グリーン手前と右側にバンカーを設置。第二打地点からバンカーの存在が目視できるように。

#8 ホールレイアウトの“締り”を改善するため、第2打地点ラフ(左)にバンカーを新設(3つのバンカーが並ぶ)

 

■QUEEN

#1 バックティを拡大、及びレギュラーティのかさ上げ。ギャラリーの視認性向上。

#6 池が見えることによる心理的プレッシャーや景観の向上のため第二打地点から先の池沿い(左)の樹木を整理。

#8 グリーンと池の間にバンカーを新設。

 

 ■植栽の整理について

 

(1)芝生の生育環境

 当倶楽部は山の西側斜面に位置している関係で、日の出が遅く、日没が早いという地形的難点を抱えています。健全な芝生が生育するうえで、直射日光と通風は必要不可欠の条件です。一説によりますと、直射日光による日照時間は高麗芝・ベント芝ともに8時間が必要最小とされています。一方、日照不足と通風不良の環境下では、高麗芝にラージパッチ、ベント芝に黄化現象や藍藻類の繁茂といった様々な病害、さらには害虫・害獣による被害が発生します。ゴルフコースでは芝生が主役でありますので、一部の樹木につきましては、上記の理由により整理させて頂いております。

 

(2)コースセッティング

 1980年代までは、植栽でホールをセパレートし、低木でティイングエリアをボックス型に囲むデザインが多く採用されました。 しかし、近年はリンクスコースへの原点回帰が顕著であり、内陸部のコースさえも樹木を減らし、遠景を見せる努力が払われています。例えば、全英OPはリンクスコースだけで開催されることが決定していますし、直径1m以上の樹木を1万本伐採したオークモントCCやチェンバーズベイ、エリンヒルズなど全米OP開催コースにおいても、リンクスまたはリンクス風の(樹木の少ない)セッティングが行われています。その背景には、空中ハザードとなる樹木は少ない方が良いとの考えがあります。このことはゴルフの原点「セント・アンドリュース」を見ればお判り頂けるのではないかと思います。会員の皆様には、大きなご心配をおかけいたしますが、「トーナメントのためではなく、会員様に今後も当俱楽部をお愉しみ頂けるように」ということが第一の改造目的でございますので、どうぞご理解の上、ご協力をお願い申し上げます。